介護保険

 介護保険が10月1日より始まった。

私の所属医師会では熱心な理事がいて、88名の会員の中の半数近くが介護保険認定審査委員に手を上げ、9月中旬に市長より、審査委員の委嘱状が市役所で交付された。準公務員ということになる。

当日は医師、歯科医師、薬剤師、保健婦、看護婦、福祉施設など色々な職種の方の熱気でむんむんしていた。

4名で1チームを造り、座長を決めて審査を行なうという。

そこで模擬練習を数例やってみて、時間を計ったが中々予定通りには行かず、時間をオーバーしたが、熱心な質問が取り交わされていた。

それだけ期待されていると見て良いだろう。

話に聞くと地域によって各医師会で取り組みの程度はまちまちであるという。

本当に介護保険は上手く行くのであろうかという一抹の不安が一部ではある。

先日20名分の審査資料が送られてきた。これを2時間から3時間で見るという。

1件当たり6分から9分でやることになる。

これで介護の非該当、支援、介護度1から5まで分類し、保険料を決めていく訳で、本当に出来るかと問われると甚だ自信がない。ましてお金に係わることで尚更気が重い。

総選挙目当てで保険料の6カ月納入延期が決められ、これが1兆1000億円で、赤字国債で賄うという。

負担の先伸ばしである。どうもこの国は財政が逼迫すると江戸時代から徳政令を出したり、貨幣を改鋳したりする。

心配なのは来年の医療保険の改訂で、1兆1000億円の介護保険料分を幾らかでも吸収させようという薬価改訂その他にしわ寄せしてくるのではなかろうかという恐ろしい話も聞こえてくる。

医業を行なう上で、医師以外の職業で管理者になれるということと考え合わせるとこれからは医療の分野に市場原理という資本の論理が色濃くなって来そうだ。

その上、危ぶまれている介護保険が保険者である市町村の自治体では持ちこたえられなくなって破綻すると、結局は受け皿は老人保険になる。

それに統合されて来ると、老人保険や医療保険に介護保険に係わってきた多くの職種や会社が無差別に参入してくる恐れがあるのではないかと懸念するが思い過ごしであろうか。

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