医薬品犯罪

 最近インターネットを使った犯罪が目立つ。

特に毒物や薬物を用いた事件が目を引く。

日本人は薬好きな国民で、「この薬とても良いから、飲んでみたら」といっていとも簡単に他人に上げる。

貰った方も「良い」というから自分には良い働きをするんだろう位の気持ちで貰って飲む。

風邪薬や血圧の薬なども簡単に貰って飲むようだ。

西洋薬は劇物、毒物を主として治療薬として用いている。

従って、適応や用量用法についても厳密である。

しかし今回の事件を見ると、肌が綺麗になるとか痩せるとか美しくなるとかいわれたらすぐ飲んでしまいそうな人が如何に多いかということに改めて驚いた次第である。

こう考えてくると医薬品の管理を十分にしなければいけないことに気付く。

以前本誌のスポットライトに「医薬分業について」という拙文を載せた。

この中で一連の薬に対する不安を述べたので引用してみたい。

『医師が一番不安になるのは処方箋通りの製剤が患者に渡っているかと言うことである。遠方から来る患者に院外処方を渡し、自宅の近くの薬局に持って行って、薬局から電話が来ることがある。

「△△△と言う薬は現在当薬局には置いていませんので、取り寄せになりますと数日かかります。同じ薬効で□□□と言うのがあります。これなら直ぐお出しできますが、これに変更しても宜しいでしょうか?」と言うお尋ねである。

止もう得ず「それで結構です。」と答えるが、処方権の侵害だと憤っても患者の便宜を考えるとそうしてしまう。この薬局は恐らく良い方だと思う。

知らない内に変えられていたら、患者が薬でも持ってこない限り永遠に分からない。

要するに垂れ流しで、このシステムを総合的には誰も管理していないことが分かる。

 患者に交付した院外処方箋に患者が自ら書き加えて薬局に出した例を経験している。これは薬局でおかしいと思い問い合わせてくれたので分かったが、その処方箋は私が出したものと違っているので薬は出さないで頂きたいと話した。患者はそれきり来ない。

公文書偽造でありし、詐欺でもある。

社会正義から言ったら一々対応しなければならないが、残念ながらその様な時間的ゆとりがない。睡眠薬を書き加えて、新宿当たりで売っていたなんてことにならなければ良いが....。』

今回の事件を目にする度に医薬品の管理を医薬分業の中で何とかして貰わないと困ると切実に思うのだが。

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